ひととき

2003年1月27日
英雄の胸の上にもたれかかる。
英雄の顔を真近に見たのはこのときが初めてだったかも。
英雄は私の髪をなでながらこう言った。
「ようやくひとつになれたね。」
「うん。」と頷く私。
私はいきなりホテルの入り口をくぐった時はすごくドキドキしたことを伝えた。
「駅で近くの食事がいいか、お弁当を別の場所で食べるか聞いただろ?あれでるびぃは『別の場所』を選んだ。だからOKしたのだと思ってた。」と言った。
「でも、まだ私たちは手も繋いだこともなかったし、キスだってまだだったのよ。」
「うん、そうだった。でもそれが一度にあったっていいんじゃないか?」
時間の限り話をした。
最後に英雄はきつく抱きしめた。
互いを刻むかのようにきつく・・・きつく・・・

英雄は駅のホームまで送ってくれるという。
嬉しいような、恥ずかしいような。
「本当に来てくれたんだもんな。」
「うん。また来てもいいかな?」
「いいに決まってる。でもその気持ちだけでいいよ。今日は無理したんだろう?」
「うん、ちょびっとだけ。」
「今度はまた会いに行くから待ってろ。」
「うん。待ってるね。」
新幹線がホームに入ってきた。もうすぐお別れだ。
窓際の席へ座る私。
窓越しに英雄の顔を見る。
静かに動き出す新幹線。
英雄は新幹線が見えなくなるまでじっとみていたと後で聞いた。

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